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還暦記念 村瀬 治兵衛 漆芸展

還暦記念 村瀬 治兵衛 漆芸展

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会場:日本橋三越本店 本館6階 美術特選画廊
会期:2018年2月21日(水)〜 27日(火)(最終日は午後5時閉場)

 

あいさつ

村瀬 治兵衛氏が還暦を迎えました。 ライフスタイルの変化とともに 制作の幅を拡げてきた村瀬氏の、 時代に即した作風に共通するのは 平静かつ凛とした存在感。 円熟の技をぜひご高覧ください。
平成三十年二月
日本橋三越本店

 

It is a great pleasure to send greetings from Philadelphia to congratulate Murase Jihei sensei on the occasion of his 60th anniversary celebration! In times past reaching this venerable age meant stepping back from the active life to enjoy the leisure of retirement. But for Murase sensei this anniversary marks not the end, but the beginning of another cycle of creative activity. The experience and craftsmanship gained until now will contribute to even greater works in the years ahead. We all look forward to Murase sensei’s next stage of artistic life! With warm best wishes,

Felice Fischer
Luther W. Brady Curator of Japanese Art,
Senior Curator of East Asian Art
Philadelphia Museum of Art

村瀬治兵衛氏の還暦のお祝いによせて、フィラデルフィアからご挨拶申し上げます。 60歳といえば、東洋では人生のひと廻り、節目の年と聞きます。 まさに治兵衛さんの創作活動に関しては、終わりではなく新たなスタートの年となることとお慶び申し上げます。 これまでの年月に培われた経験と創作への真摯な姿勢は、今後のさらなる傑作に活かされていくことでしょう。 治兵衛さんの作家人生の新たなステージを一同楽しみにしております!

Luther W. Brady日本美術キュレーター
フィラデルフィア美術館 東アジア美術部長
Felice Fischer

 

昨年、フィラデルフィア美術館の茶会に参加するため渡米した秋の一日、無心にスケッチする青年に出会いました。 見つめる彼の視線の先には、美術館に収蔵された銀彩鉈削水指。私がその作者であることを聞くと出会えた奇跡に驚き、プロダクトデザインを学んでいることを話してくれました。 さらに不思議な縁はその後、念願のコンスタンティン・ブランクーシの作品を見に行った場面でも、あの青年がスケッチをしていたのです。地縁のないアメリカで、洋の東西、伝統、現代、という時間の枠を超え、固定概念無しに作品と向き合い共感してくれたことに有難い気持ちが溢れました。 茶の湯が身近にある家に育ったなか、茶道具は私の制作の原点です。学生時代に学んだ彫刻的要素は、そこから世界に繋げてくれたように思います。「なにものにもとらわれず、ものみること」を要としていきたいと思います。 最後になりますが、今まで多くの方々に支えて頂いたことに心から感謝致します。これからもご指導よろしくお願い申し上げます。

平成三十年二月
村瀬 治兵衛


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